どうもえぬです~大晦日ですね。

皆さんはどんな一年でしたか?
私はいろいろ反省点があります。
一番の反省は家に閉じこもりがちであまり動かない一年だったので、来年はもっと出かけていろいろなものを見たいです。

そういえばまだ読めてないけど次に読もうと決めてる本がありまして、
砥上裕將著『線は、僕を描く』です。




失意の青年が水墨画に出会ってのめりこんでいくというストーリーらしいのですが、
なんと作者本人が水墨画家だそうなのです。

この本がテレビの番組で紹介されていて私はそれで存在を知りました。
その時の言葉、作中に出てくる文章なのか作者が番組でコメントしたのかは覚えておりませんが、
これがずっと心の中で響いております。

「ただの草や花を水墨画で描くとどうしてこんなに美しくなるんだろう。
 もしかして世界って実はもっと美しいのではないか」

この言葉こそが美しいと感じました。
前回のkinさんや前々回のキャメロンさんの投稿と通じるものがあるように思います。



あと今年は何といっても『いだてん』にのめり込みました。
低視聴率だなんだと散々言われましたが、クドカン(宮藤官九郎)作品はいつもオンエア時は視聴率が悪くて、その後評価がうなぎ登りになるので想定内です。
いだてんも数年後には絶対伝説になっている作品だと思います。

最初はオリンピックが題材だと聞いて、オリンピック最高!すごい!的な内容かと思いましたが全然違いました。
そもそも主人公二人、
(前半が日本初のオリンピック選手・金栗四三(中村勘九郎さん)、
 後半がオリンピックを日本に開催させた田畑政治(阿部サダヲさん))
この二人がいわゆる敗者なんです。

金栗さんは初めてのオリンピックでマラソンに出場したものの熱射病でゴールできないし、
田畑さんは途中で実行委員長を降ろされてしまうんです。

結果だけ見るとみじめに感じますが、ドラマを見ると全然みじめじゃないんです。
金栗さんも田畑さんも全力で走り抜けるんです。

作中で日本初の女性メダリストになった前畑秀子さんが登場するのですが、
銀メダルを取って意気揚々と日本に帰ってくると、当時の東京市長が言い放つんです。
「どうして金メダルを取らなかったんだ。あとちょっとじゃないか」(実際に言ったらしい)

この言葉を聞いて前畑さんは呆然とし、田畑政治さんは憤慨してこう返します。
「何も知らない奴が勝手なことを言うな!」

それ、いだてん視聴者層が低視聴率だと書くメディアに言いたいこと~~~!
・・・と心の中心で叫びました。

あと時代設定が近代なので、登場人物の中にまだ生存者がいるというのがポイントではないでしょうか。
だからこそ曖昧にできない、「諸説あります」で終わらせられない。
スタッフ陣は金栗さんの日記を初め全関係者の日記や資料をすべて読んで作品に生かしたそうで、おかげで作中でさすがにこれは創作だろう、と思ったらまったくの事実だという事が沢山あって、それがまた面白かったです。

大竹しのぶさんの「あんた言うて仕方なかばってんあんたしかおらんけんあんた言うけんよう聞いときんさい!」のセリフも良かったな・・・。

この作品のおかげでNHKが代々木にできたいきさつや1964年のオリンピックに少しだけ詳しくなりました!

ちなみに初めてのオリンピックでゴールできなかった金栗さんは、後に54年8ヶ月6日5時間32分20秒3でゴールすることになります。オリンピック史上最長記録だそうです。

それではまた来年!良いお年を!

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